歩道走行で札幌を抜けろ~年越し宗谷2023Day1

ファットバイク

始まりのその前に、南風自転車店に寄り道

 迎えた初日は2023年12月26日_

 本当は早朝に出発したかったのですが、出発はやや遅れ0830頃になってしまいました。

 私の計画では国道275号線を真っ直ぐに江別方面に向かう予定でしたが、変更して豊平区の南風自転車店さんへ急ぎます。

ファットバイクツアーのお客様と少し歓談

 到着したのは8時55頃、丁度、有森さんとファットバイクツアーに参加していた2名が出発するところで間に合いました。

 南風自転車の有森さんは数年前から自転車(ファットバイク)を使って札幌の街を観光案内するということを冬季に行っており、当日も予定が入っていました。

 これから同じKHSのATBで宗谷岬に行くんだと二人のお客さんに伝えると「crazy!」と感想が頂けました。

積載量があるので歩道に逃げる

 南風自転車店を離れて東に向かっていきますが、積載量があるので基本的に歩道をゆっくり走ります。

 歩道は歩行者の聖域なので、事故のないようにしないとなりません。

米里通り~江別

 豊平区から白石区へ、基本的には米里通りを東に進んでいきました。

札幌ICを越えたら側道へ

遊暮同学きらくる村のようなプレハブ郡に出会って写真を撮る

 札幌ICのあたりからいよいよ歩行者が少なくなり、歩道の圧雪が目立つようになりますが、まだなんとかなります。

 しばらく進んだら高速道路の側道に沿って江別方面に進みました。自動車で踏み固められた雪面は非常に走りやすく、交通量も多くないので非常に快速に進みました。

 しかしどうしても橋のある場所は交通量も多く、東区の郊外なので歩道は足跡もなく、30cm程積もっていました。

 流石にそこまで積もると走れないわけですが、辛さのほうが勝ります。

 車列が途切れるのを待って、車道を一気に走り抜け狭い橋の上を脱出しました。

とんでんファームで休憩

突然に現れた西部風の塔に思わず足が止まる

 江別に入ったあたりで奇妙な建物群と出会いました。アメリカ西部風のタワーが立っています。とんでんファームという地元の農産物を売る場所のようでした。

 時間も11時頃になっていたので、ここで昼食にしました。

 とんでんファーム内、食事処 松の実さんにて江別豚(えべとん)塩ラーメンを頂きました。チャーシューがこの農場で育てられた豚らしいです。

 もうすでに汗をかなりかいていたので、よい塩分補給になりました。

江別豚塩ラーメン。750円也

国道12号を走る

 江別の市街地に入ってから、国道12号の歩道を北に向かいます。

石狩平野の中央部、空が広い

新江別橋を渡る。遠くに見えるは美原大橋

 ここは石狩平野のちょうど中央辺りなので空が広く感じられました。時折跨線橋や橋を渡るときに遠くまで見通せるのがとても気持ち良かったです。

歩道に残るタイヤ痕がうれしい

 江別、幌向と走っていると、歩道に自転車のタイヤ痕があることに気が付きます。

 集落からでて、また集落に戻っていくので、地元の人にほかなりません。自分以外にも乗っている人がいるのは嬉しいものです。

普段列車から見ている国道12号を北へ(上幌向付近)

歩道が消滅する(物理)

 岩見沢に近づくと函館本線沿いを走ることになります。旭川や札幌に向かう特急列車が何本も通っていきます。北海道でも最も活発な線路です。

 その時上映していた「劇場版ゴールデンカムイ」の宣伝で金色に塗られた789系電車とも離合していました。

 上幌向あたりまでは調子が良かったのですが、突然に旭川方面向かって左側の歩道が消滅しました。

 正確には、国道12号には夏であれば通行可能な歩道は両側に設けられていますが、このエリアは人家が少なく、こちら側はバス停までしか除雪をしないという選択をしたようでした。

 札幌市内だと定山渓の山奥であろうと歩道除雪がされていて驚いたものでしたが、都市部からだんだんと離れていっているんだなと実感する出来事でした。

 理不尽を嘆き、納得しながら、交通量も多く車道への合流はあきらめざるを得ず、数百メートルほど元来た道を戻り、信号を渡って反対側の歩道を走って岩見沢に向かいました。

岩見沢市街地突入!

 時間は14時を回り岩見沢市街地入口に到着しました。国道を進めば、郊外をバイパスのように走っているので遠回りして抜けることになります。市街地に入れば距離的に短いようだったので、そちらを選んで岩見沢の駅前通りを経由して走ることにしました。

雪の山と細い歩道

 結果から言うと、よかったこと半分、悪かったこと半分でしょうか。

 良かったことは、中心商店街の雰囲気が良かったこと。悪かったことは除雪の状態があまり良くなかったことです。

 この数日前に記録的な降雪があったので、道路脇にはうず高く積まれた雪の山ができていました。

 歩道も札幌市より広くはないですから、歩行者と接触しないように、雪山でお互いに見えなくなっている自動車に轢かれないようにと気をつけながら市街地を突破しました。

故郷、高田を思わせる街並み

 中心商店街はアーケードが伸び、多くの人が雪下ろしを行っていました。どことなく故郷新潟の高田、本町を思わせる町並みが郷愁を誘います。

 もうすでに16時を回り、だんだんとタイムリミットが迫ってきているのでした。

アーケード街に雪の山、遠き故郷を想う

美唄から輪行だ

セロファンで赤くしたvolt400を後方に向けて固定して走った

深くなる歩道の雪

 札幌もかなりの豪雪地域ですが、1週間ほど前に風向きの関係から岩見沢から美唄にかけて豪雪となっていました。

 北に向けて走るにつれて、次第に歩道に積もる雪が多くなっていきました。雪の量に比例して、移動速度がどんどん遅くなっていきます。

歩道も快適ではなく雪壁が崩壊している場所も

夕方になり増える交通量

 所々は車道に出ないと走れない場所も出てきますが、帰宅ラッシュが始まり、とても走れる状態ではなくなってきました。

 歩道も雪壁の崩壊している場所は、山岳自転車のように担いで越えなければなりませんでした。

 そして、本日については明確なタイムリミットがあったのです。

雪を落として輪行準備!

本日に限って夕食付きのプランにしてしまった!!

 宿は滝川市ですが、本日の宿泊プランは夕食付きにしてしまっていたのです。

 そのため、20時までにチェックインを済ませ、お店に入らなければならないという制約から、美唄駅から輪行することに決めました。

 美唄駅に到着してすぐに荷物を下ろし準備を始めました。

 自転車を降り運動量が減ると、それまでかいていた汗が一気に冷え始めます。

 手早く作業を進めますが、気が重くなる作業です。

 前輪を外しハンドルステムを抜き、横型輪行袋にいれたファットバイクは輪行可能なサイズの限界値の大きさであり、重量も20kgほどあります。

 これにサイドバック諸々を加えると、総重量は30kgをゆうに越えていると感じました。

 これを担いで連絡通路を通り、改札を抜け、電車で1駅移動したら、今度は組み立てて宿まで行かないとならないのです。

 私が普段乗っている折畳自転車たちは10kg前後でサイズも小さいですから、3倍位難易度が上がります。

 しかしもう気合で行くしかありません。

 リュックサックを背負い、サイドバッグを紐で肩にかけ、反対側の肩には自転車の輪行袋を下げながら、改札に向かいます。

 肩紐が食い込み、足取りは重く、何度も休みながらプラットフォームまでたどり着きました。

ぬんっ!装備重量約30kgなり!

滝川で1日目終了

思い出の宿、ホテルスエヒロへ

 次の列車は18時10分発オホーツク4号、この日は4両に増結されていました。

 20分ほどで滝川駅に到着し、再び苦しみの始まりです。

 しかし休んでいる時間はありません。自転車で数分の宿に向かわなければなりません。

 今度は輪行袋から出して組み立て、列車到着から20分ほどで走り出せました。

 すぐ到着した宿はホテルスエヒロです。

 この宿は2020年に初めて北海道を自転車で旅行した際にも利用させてもらった思い出の宿です。

 当時から自転車をロビー内に保管してもらえたりと理解ある対応で、以降も滝川に用事がある時は使わせてもらっています。

 今回は雪まみれということもあり、ロータリー脇の軒下に置かせてもらい、チェックインを済ませました。

北国では珍しい冬晴れの夜

松尾のジンギスカンを楽しむ

 宿でゆっくりした言う気持ちもありましたが、軽く身支度を整えて食事に向かいます。

 このために輪行ワープしたのですから!

 向かったお店は宿から数分の「松尾のジンギスカン本店」です。ここ滝川から全道チェーンたる松尾は生まれたのです。

 ラムジンギスカンコースとビールを少々いただきとても楽しく、美味しくいただきました。

 ただ疲労からかお酒の回りが早く、すこし気持ち悪くなりながら宿に戻り、気絶するように床に入りました。

 これにて年越し宗谷1日目が終わりました。

 走行距離は約70kmでした。

 良かった点は

  • ファットバイクの走破性を活かした旅ができたこと
  • 輪行が問題なくできたこと
  • たのしいこと

 感じている課題点は

  • 国道の自動車交通量が多すぎること
  • 歩道走行は時間がかかること
  • 輪行で荷物を動かす際は時間と労力が非常にかかること

でしょうか。

 2023年年越し宗谷の旅は続く_

 

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