名寄へ輪行!出会いがたくさん〜年越し宗谷2023Day3

ファットバイク

市街地の脱出は輪行で

一夜明けた旭川。ひっきりなしに除雪車が動いて日常を取り戻していく

秩序を取り戻しつつある旭川

 2023年12月28日、目覚めて窓から道路の様子を見ると、前日の降雪による混乱は収束しているように思えました。

 しかしながら、国道40号やその脇道に至るまで、すべて除雪が追いついているとは思えなかったので、本日は輪行で名寄に向かうことにしました。

ついに宗谷岬にむかう同志と出会う!

旭川駅で同志に出会う

 ホテルを出発すると、やはり除雪が追いついたようで、広くなった歩道を旭川駅まで走ることができました。

 駅前で自転車を分解していると、もう一台自転車がやってきました。

 まさか同志に会うとは思っておらず二人共喜んでいました。

 聞くと数日前から宗谷にむけて相方と走っていたが、体調を崩してしまって、一人でホテルで寝込んでいたとのこと。

 私より一本速い特急で稚内に行くとのことだったので、見送りました。

普通列車がH100系に置き換わりつつある富良野線と宗谷本線

快速なよろ1号〜鉄道は偉大

 私が乗り込んだのは11時30分発の快速なよろ1号でした。

 宗谷本線は特急や快速のみが比布以北の都市間輸送をしていません。

 夜はまさに大18きっぷシーズン、人気の北海道のローカル列車に人が大挙して乗ってきます。

 この快速列車も例外ではなく、わずか1良編成の列車が立ち客が通路を埋めるくらいの乗車率になりました。

 ファットバイクと荷物を車椅子スペースに押し込み、窮屈さを感じながらも移動を開始しました。

 雪原を快速にディーゼル電車は走っていきます。

 H100系はモーターで駆動しますが、それに必要な電力を発電するのがディーゼルエンジンというハイブリット方式を採用しています。

 そのため宗谷本線のような非電化区間ながらモーターサウンドを聴きながらの乗車となりました。

 乗り心地は電車と全く変わりません。

 むしろ加速性能や登坂性能等一部は従来ディーゼル車より改善したので、区間所要時間を減らしたりしているそうです。

名寄での出会い

同志たちが走り出す

 初めて本格的な乗車になったH100系を楽しめたので、1時間以上の立ち席乗車もそこまで苦ではありませんでした。

 終点の名寄駅に降りると、ちょうど駅前通りを3台の自転車が北に向かうところでした。

 明らかに宗谷岬を目指す人たちです。

 北に向かえば向かうほど、同志たちが次々と集まってくると感じました。

 なお、この3名とは翌日再会することになります。

駅に到着するとほぼ同時に彼らは北へと向かった

ゲストハウス日進、オーナーの洪さん

 名寄駅から北に4km、無人駅の日進駅の脇に本日の宿のゲストハウス日進がありました。

 到着するとオーナーの洪さんが暖かく迎えてくださいました。自転車で冬に来たのは初めてだったようで驚かれていました。

 他のお客さんはクロスカントリースキーの選手たちで、聞くと昨日まで大会だったということでした。

 部屋に余裕が会ったのか個室が与えられ、装備を干したり収納し直したりしていると夕食の時間になりました。

 振る舞われたのは韓国の家庭料理でした。

 酸味の強いビビンバと、スープ、そして甘酒と、発酵食品は体に良いと教わりました。

 マコさんの講座を何回か受けていて、医食同源に興味を持っていた私は非常に惹かれていました。

 食事を終えてからも結構話し込み、甘酒などは日本から朝鮮に輸入されたものだが、日本では逆に廃れてしまったなど、興味深い話をたくさんできました。

ゲストハウス日進。前日までは団体客でいっぱいだったという。

名寄私立大学、教授の黄さん

 洪さんに、数時間後に夫が帰ってくるから会ってくれないかと伝えられたので、部屋で少し休んでから再び食堂へ赴きました。

 紹介されたのは黄さんで、地元の名寄市立大学の教授でした。

 なんでも研究のテーマが「寿命100年時代の幸せな人生」ということで、私にもインタヴューして被験者の一人になってほしいとのことでした。

 当時の私は現職を辞職しようとしていました。

 そのことを声に出して伝えることで、どうして今、やめたいのか。どのような展望があるのかを整理できました。

 人生は千差万別で、人の「しあわせのかたち」というものは人それぞれにあるように思えます。

 一方で、成功のメソッドを一般化することができるのならば沢山の人を救うことができるのだろうとも理解できました。

 宗谷岬への旅を初めて3日目にして、非常に良い出会いの連続に感動していました。

 この日の出来事がきっかけで旅の途中にゲストハウスを選ぶことが増えたのでした。

 

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