風は強く吹いている〜2024BRM429日高門別200風雲録

ブルべ

Ace of BROMPTONs

 2024年4月29日、ランドルール札幌さんが主催する2024BRM429日高門別200が行われました。

 当日私が到着したときに見た光景は信じられないものでした。

気がつけば折りたたみ自転車がたくさん!

蓋を開けたら5人も集まった

 集合地点に到着すると、まず驚いたのは南風自転車店の有森さんがいらっしゃったことでした。どうも既にブロンプトンが集合しているとのことでした。

 そこには10台近くのブロンプトンやその他折りたたみ自転車が集合していました。内、私含め5人が200kmブルベにエントリーしていたのです。

「自転車案内人」級のエースたち

 南風自転車店に縁のある勇者たちを簡単に紹介します。

Master of BROMPTON(Oさん)

 ブロンプトンをライン別に複数台保有するOさんは、私のイベントページに反応してくださった方です。

 今回は旅行仕様にチェーンリングを44Tにした2023年モデルの灰色Pラインでの出走でした。

 今年既に、九州縦断、四国1周をそのブロでこなしている実力者です。

ご夫婦で自転車利用(KSさん)

 赤と青のツートンに塗り分けられたCラインで参戦されたのはKSさんでした。

 ご夫婦でブロンプトン、ファットバイクと1年を通じて自転車生活を実践されている方で、札幌市内を縦横無尽に走り回っていらっしゃるとお聞きしています。

昨年SRの分隊長(KMさん)

 緑色の電動シフターと大型チェーンリングを装備したCラインを駆るのはKMさんです。1月の美瑛スノーサイクルフェスティバルではKHSのMP451を使用し奮闘されていました。

 なお、昨年はブルベでSR(シュペル・ランドヌール、1シーズンで200、300、400、600kmの距離認定を受けること)の保持者と聞いています。

幸せの黄色いBROMPTON(Sさん)

 小物を黄色と挿し色の黒で固められたハンブルビーの限定Cラインを私達は「幸せの黄色いブロンプトン」と呼んでいます。

 それに乗るのは、全身を淡い黄色のテーマで整えた女性Sさんです。

 ライダーが加わり完成された優しい世界とは裏腹に走りは強烈で、果敢にロードバイクについていく場面もありました。

 それぞれ「自転車案内人」としても十分に通用するくらいに普段から自転車に乗っておいます。

 また、昨年の薄野200が初めてのブルベだった人がほとんどで、私と同じく扉を開いてしまった人たちでした。

「仲間」と走るブルベの楽しさを知る

早朝の集合は寒くも熱く

 前日は札幌でも30度に迫る気温でしたが、朝は10度位まで下がるのが北海道の気温です。

 6時半の受付開始に合わせて集合しましたが、待っている間は少し寒く感じるくらいでした。

 それでもたくさんのブロンプトンが集まり、ランドヌール札幌の人たちも薄野200で慣れているので「また来たのね」と歓迎ムードでした。

前半私は単独行動

 受付、ブリーフィング、車体点検を終えるとスタートしました。

 市街地区間のストップアンドゴーが多い区間だと、加速度に優れる小径車に有利で、中程の集団を引っ張るような形で10kmほど走りました。

 信号の切れ目で私が切り離され、PC1での休憩のリズムがずれたことから、他のブロンプトン軍団を10分差ほどで追う形で進んでいきました。

通過CP、日高門別駅

PC2でやっと追いつく

 PC2到着時にスタッフの方に聞くと、15分ほど前に他の4人は出発したということでした。

 できれば追いつきたかったので補給は軽めに走り出しましたが、ここからは折り返し地点です。追い風が向かい風に変わり、後半は比較的丘陵が多いのでした。

 ハイギヤードなPラインの1速でも重いなと感じながら走っていると、後ろからブロンプトン軍団が合流してきました。なんと、途中蕎麦屋によっていたとの事でした。

アイスクリーム屋のブロンプトンたち

独りだと思っていたブルベに4人も仲間がいる喜び

 合流してからは一緒にゴールを目指して走りました。Oさん、KMさん、Sさんの3人は特に速く、前半は平均25kmくらいの速度で走っていたようでした(私は推定平均20km、とても食事屋に寄る余裕がなかった)。

 後半でも脚が残っていて、私は終始中央から後ろを追いかけさせてもらっていました。

 時間に余裕がありそうだからとソフトクリームを食べにお店によったのは良い思い出です。

全員で完走!

 パンクのトラブルを他の参加者の方と協力して乗り切ったりしながら、順調にゴールに向かっていきました。

 信号で引き離されると追いつけない場面も多々あり、他の人の仕上げ方との違いを感じましたが、最終的には12時間22分で完走いたしました。

新さっぽろ駅からの輪行帰路

個人的な日高門別反省点

 最後に、個人的な反省点を書いて終わりにしようと思います。

良かったところ

普段日常的な作業に使っている自転車で200km完走した

 私のBROMPTONは読者の皆様も存じている通り、普段から私の交通手段として活躍している車両です。買い物からお出かけ、そして旅行までこなしている車両で、200kmブルベを走ることができるのだと証明できたことは成果でした。

 実際、ロードバイク乗りのおじさまから「ブロンプトンには負けたくないと思っていたけど、完敗だった(タイム的に)」と賞賛いただきました。

 自転車とライダーの能力の賜物と考えています。

情報発信していたことが仲間の獲得につながった

 Oさんからは「私がいなかったら今回のブルベは走っていない」と伝えられました。私が情報発信を通じてイベント化しつつ、「ブロンプトンでブルベを走る」アピールをしていたこと

改善を要するところ

サイクルコンピュータの調整不足、性能不足

 私は速度計のみのCateye Padrone Digitalを使っていましたが、前日に電池を入れ替えた後のペアリングが全くうまく言っておらず、フィーリングで走ることを余儀なくされました。

 自転車NAVITIMEという普段使っているアプリがgpxファイルを読み取れたのでナビゲーションに使っていましたが、2つ問題点がありました。

 一つは、特に経路を外れて寄り道しているときに、時々間違った経路を案内することです。また、一部複雑な重複する経路については省略されていたので注意が必要でした。

 ふたつめは、ナビに使っていた携帯電話のバッテリー消耗が激しかったことでした。他にも位置情報ゲームを起動していたこともあり、計2回ほど50%からのフル充電をしました。

 他の方を見てみるとサイコン単体で簡単でもGPSナビの機能を活用されている感じでした。

 現在はナビ機能(gpxファイル対応)のサイコンの導入を検討しています。

予行はもっとするべき(身体ができていない)

 年越し宗谷の1周間や、美瑛、オホーツク遠征と冬季間でも日常的な移動に加えて自転車には乗っていたとはいえ、一日の移動距離の上限は100km程度でした。

 他の人たちは4月に入ってから100km超の予習と予行を繰り返していたり、冬でも数百キロクラスのライドを繰り返していた人たちばかりなので、体の出来が違ったと感じています。

 そして、ファットバイクやMTBでの雪上の移動は、クッション性のある車体や路面のおかげか苦痛は全然感じなかったのですが、今回に関しては開始早々にお尻の痛みと格闘しながら最後まで走り切ることになりました。

 分割でも構わないので、できることなら経路予行も兼ねた練習はもっとするべきと感じました。

もっと食べろ!もっと休め!

 前回の薄野200よりも携行食を多く摂取しながら中盤まで推し進めたのは良かったのですが、PCでの補給はその分少なめでした。

 後半、集団に合流してからがだいぶしんどかったのは、他の4人が蕎麦屋で食事と休憩をしているのに対して、私の食事と休息の量が少なかったというのも要因として大きいと感じています。

 PCのトイレが混み合う場面や、商品が売り切れになっている状態も多々ありました。せっかくの大容量のバッグを持っているのですから、PC以外での休憩も考慮に入れつつ戦略的に走るべきでしょう。

風が強く吹いた

 昨年まで、この日高門別200にはブロンプトンは参加していませんでした。今年は5人が参加し、完走しました。

 特筆すべきは、ほとんどの人が昨年ブルベを初めたばかりという人たちばかりということです。そういう人たちをその気にさせてしまうのがBRONPTONということです。

 完走後、既に次はどこを走ろうかと相談が始まっていたことが印象的でした。

 今年は風が強く吹く1年になりそうです。

 次の私のステージは…2024BRM601北海道300km函館です。札幌を離れ終電遠征、初めての300kmはホームグラウンドの札幌を離れた函館の周辺を巡る200kmです。

 直前までまとまった時間は取れないので、主に機材面での準備に尽きると思いますが、今回の経験をもとに走りきってきます!

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