この記事は、折りたたみ自転車のススメ①〜通勤から旅行までこなせる相棒の続きです。
今回については、たくさんの種類のある折り畳み自転車の選び方について、私なりの基準を書いてみたいと思います。
よい折り畳み自転車の選び方
私は、よい折り畳み自転車の条件というのは以下の3つあると考えています。
- 折り畳むと小さくなる、広げると大きくなる
- 折りたたみ機構のシンプルさ
- 試乗して体に合うかどうか
この3点について解説していこうと思います。
折り畳むと小さくなる、広げると大きくなる
まず、この3枚の写真を見てください。BROMPTON P Lineというイギリス製の自転車です。世界的に最も完成された折り畳み自転車の一つで、折りたたむと車体が3分の1ほどの長さになることがわかります。
自転車を折りたたむときというのは、家で収納するとき、輪行(りんこう)するとき、自動車に積載するときなど、できるだけコンパクトな方が良い場合がほとんどです。
一方で、車体が前後に長く、ホイールベース(前後の車軸の間隔)が長いほうが、車両としては直進安定性が出ます。折り畳み自転車においては展開時の状態が適切に大きい方が安定した乗り物になります。
これらの理由から、「折りたたんだ時に小さくなり、広げた時に大きくなる」というのは一つの目安になります。
低価格帯の折り畳み自転車だと、逆の現象が起きます。通常状態でもホイールベースがやや短いため安定性が低く、折りたたんでもそこまで小さくなりません(加えて重いです)。
折りたたみ機構のシンプルさ
上の画像は折り畳み自転車のファンが集まったときの集合写真の風景です。タイヤの大きさも、折りたたみ方も様々です。注目してほしいのは手前の3台です。
STRiDAと呼ばれるこれもまたイギリスで開発され、今は台湾で生産されている三角形の自転車です。
一番手前の緑のものが折りたたまれた姿ですが、折り畳み方法はフロントタイヤの上のところからフレームのロックを外して持ち上げるだけで完了します。その時間、僅か数秒です。
私の知る限りもっとも素早い折り畳み機構の自転車です。
低価格の折り畳み自転車だと、折り畳みのためにねじをぐるぐると回さなければならなかったりと、「折り畳む作業が手間」になってしまいがちです。そうなると結局折りたたまなくなり、その重さも相まって、いろいろな場所に持っていこうという気持ちをそいでしまいます。
試乗して体に合うかどうか
自転車に限ったことではありませんが、自分自身の体を預けるものなので、見た目や機能が良くても、自分自身の体に合うかを確かめることが最も大切です。
特に折り畳み自転車というのは、開発費用が比較的高く、サイズ展開がしにくいため、フレームが1サイズしかない場合がほとんどです。
ハンドルポスト(ハンドルとその下の支柱)とシートポストの長さ調整で、おおむね身長140cmから180cmまでに対応しているため、身長や体格によって自転車の漕ぎ方が変わってしまいます。
もちろん、人間は柔軟な生き物ですから合わせることは大抵の場合可能ですが、どうしても合わない場合は存在するので、実際に乗ってみることは大切なのです。
自分自身の感覚を大切に
私自身の6年間の経験から3つ基準を書いてみました。
しかしながら、一番大切なのは、自分自身の感覚を大切にすることです。
世の中にはレビューがあふれていますが、それらを参考にしつつ実物に触れて、乗ってみて、しっくりとくるものを選んでみてください。
次回は、折り畳み自転車の醍醐味である「輪行」について、実際のノウハウを交えながら書いてみようと考えています。
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