小金湯基地の水回り
ここ、小金湯基地には上水・下水道が通っていない。
厳密には100mほど離れた舗装路には水道、電気、恐らく下水も通っているのだが、共有地の私道にはどれもこれも伸びていない。
今風に言えば、オフグリッドというものである。それ故に自然分解式のトイレを建築しているわけだが、一人で暮らす上で困るのは実際下水の処理くらいである。
池の脇にある水道は不安定、冬期は使用不可能
以前の記事でも書いたとおり、この土地には水たまりのような池があり、その水源からホースで水を引いている。
問題は、この水源の主成分の大元は農業用水で、上に居住している人の使い残った一部分がこちらまで流れ込むという構造になっているのだ。
そのため、元栓がしまったり、元栓が空いていても流れてくる水の量が少なければ水道は利用できない。
雨の日が続けば安定して水が流れ込むが、晴れた日が続いて何度か池が枯れそうになり、蛙たちは気がつくと林の奥の低湿地に移動していた。
それくらいに水位の上下が激しく、安定して利用できる水源ではないのだった。そもそもそのままでは飲用することができない。
現在は近くの公園の水道を利用中
それではどのように生活用水を得ているのかと言うと、近くの公園の水道に水汲みに数日に1回でかけている。都市型狩猟民生活である。
20Lのボトルをサイクルトレーラーにつけて400m程、日中であれば水洗トイレも利用できる。公共施設バンザイ!
しかし11月から4月までは閉鎖されてしまうから利用できないのだ。
コープさっぽろのボトル給水も利用している
冬季間の水の供給を考えたときに、スーパーマーケットの浄水器サービスを思いついていた。私はコープで1回4Lの浄水をボトルに入れて基地によく持ち帰っている。
実際週末の1日2日程度であれば、飲料水だけでの利用で十分余るくらいの量だった。
コープの会員証があれば1日2回まで給水可能なので、現在必要十分な量をまかなえるだろう。
将来的な展望
ただ、これから本格的に年間300日以上をここで過ごすようになり、洗い物や簡単な洗濯をし始めると、現状の水では足りなくなる。
例えば家族やそれに類する人間が一緒に暮らすということもありうるだろう。そうなるとこの水の供給体制は盤石とは言い難い。
もしも、水が必要になったときどうすれよいのだろうか。
雨水の利用
雨水を集めて浄水して利用する方法は、恐らく殆どの地域で行われていることだろう。
屋根の樋の行き先をコントロールし何かしらの水を貯められる容器にためれば利用することができる。
簡単なろ過と塩素消毒だけで比較的長期間利用できる雑用水になるし、イオン膜の逆浸透ろ過を行えば飲料水にすることができる(ミネラルが除去されるので再添付しないと、とてつもなく「まずい」らしい)。
最近だと1個200m^3ほどの水の入る巨大な立方体をいくつも連結させて効率的に雨水を集める方法をとっている人は散見される。
井戸
井戸もまた伝統的な水源の一つである。ホームセンターにある道具だけで手掘りの井戸が掘れ、水を吸い上げ、さらに水質の検査もできる時代になった。
国土交通省の情報サイトを読み取れば工事際に行ったボーリングの情報は得ることができ、概ねの必要な深さや、水量が推測できる。
しかし掘ってみないとわからないことも多く、20m程離れた場所を掘っても砂粒の量や、含まれる鉄分の多さが違ったという話も聞く。
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